2015年4月6日(月) Just waiting.

 うろ覚えで恐縮なのですが、アメリカの教育学の大家である教授が、何かの折にインタビュアーのような人から「教育とは何ですか」という質問を受け「Just waiting. (ただ待つことだ。)」と答えたというシーンをどこかで読むか聞くかしたことがあります。

 知った当時は「へえ、そんなもんか」というぐらいの気持ちでしたが、時と経験を重ねるにつけ、この"Just waiting."の重要性をひしひしと感じられるようになりました。大人が"Just Waiting" できていないために、子供の自由な発想を妨げてしまったり、やる気を削いでしまったりすることは思いのほか多いものです。

 勉強をなかなかやる気にならない子どもを見て「勉強せよ」と口にしてしまう、テストの結果が思わしくないのをつい怒ってしまう、塾へ通い始めて成果が上がらないので次々転塾させてしまう、勉強で試行錯誤している子供にすぐ要領のいい解き方を教えてしまう‥‥などなど。どれも子ども成長にとって、あまりよろしくないと言わざるを得ません。

 我々も含めて大人が手をかけるべきは「さりげなく環境を整えること」でしょうか。子どもの興味が少しでも向くように「きっかけ」を作ってみるとか、やる気になった時に思う存分勉強ができるような準備をしておくとか‥‥。できることを尽くしたら後は子どもを信じて"Just waiting.”です。

 大人が”Just waiting"できないことの最大のデメリットは、子どもが「自分は親に信じられていない」という感覚を持ってしまうことだと考えています。「勉強しなさい!」の代わりに「お前はやればできる。お前を信じてるぞ。」と言われ続けるほうが子どもの心には響くものです(一見そうは見えないかもしれませんが)。

 子供が「自分の意思で勉強を始め」「自分の力でできるようになっていってる」と自覚できれば大成功です。教育は本来手間ひまのかかるもの。期待をかける代わりに手をかけ、あとは子どもを信じてのんびり成長を待ってみませんか。